日本眼科学会屈折矯正手術ガイドラインの改変について
お知らせ | 2019.05.30
日本眼科学会屈折矯正手術ガイドラインの改変について
~ICL手術の適応が緩和され中等度近視も対象に~
屈折矯正手術を担当する我々日本眼科学会認定眼科専門医は、日本眼科学会の屈折矯正手術ガイドラインに基づいて手術を施行しています。このガイドラインは1993年に最初のガイドラインが作成されて以来、厚生労働省のPRKやLASIK、そしてICLの認可に加え、蓄積された臨床データから改変が繰り返され2019年2月に最新の第7版が出されました(http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/lasik_7.jsp)。
今回の改変では有水晶体眼内レンズ(ICL)の適応について、屈折矯正量が以前は6D以上からでしたが、今回は3D以上6D未満の中等度近視も要慎重として適応に入り、禁忌であった円錐角膜が非進行性の円錐角膜や疑い例が要慎重として追加され、適応に関して実質緩和されました。これは、ICLはLASIKが受けられない強度近視の人が対象の手術であったものが、今やLASIKと同じように屈折矯正手術の一つとして選択できるようになったということです。
実際、ICLはLASIK以上に矯正精度が良く、夜間のハローやグレアが少なく視機能が優れることが多数の学術論文で報告されています。またICLは万一術後に不具合があった場合は抜去することで元の矯正に戻せるという安心感から、LASIKを受けることが出来る人でもICLを第一選択肢として受ける人が増えています。今回のガイドライン改定で眼鏡やコンタクトレンズでの生活に苦労している方が、ICL手術によって快適な生活を手に入れることができると良いですね。
サピアタワーアイクリニック東京(https://eyeclinic-tokyo.jp/)
執刀責任者
北澤世志博 記